子どもの症状について
お子さんの小さな変化を見逃さず
異変がある際はご相談ください
お子さんは耳・鼻・のどの各部位が小さく、異変が起きていても気付きにくいです。また、耳管の傾斜も平行寄りのため、各部位同士の相互関係が強く、耳・鼻・のどのいずれか問題が起きた場合は全ての部位を確認してから治療することが大切です。耳鼻咽喉科関連でお困りごとがありましたら、お早めに当院までご相談ください。
POINT
保護者に日々気を付けてほしい
ポイント
- 呼びかけても返事がない
- いつもより大声で話す
- 聞き返すことが多い
- 耳をよく触っている
- 風邪をひきやすい
- いびきがある
- 耳の下あたりが腫れている
- 熱がある
お子さんに多い症状
耳
急性中耳炎
耳の中の中耳と呼ばれる部位に炎症が起こり、膿が溜まる病気です。子どもは耳管の形がまっすぐで太く短いため発症しやすく、6歳になるまでに半数以上の子どもが急性中耳炎にかかると言われています。鼓膜奥の中耳腔に溜まった膿が出る耳垂れも合わせて発症することがあり、お子さんがしきりに耳を気にしている場合は意識してあげましょう。
滲出性中耳炎
鼓膜の中に水が溜まって聞こえが悪くなる病気であり、アデノイド肥大があったり耳管機能が未熟な小学校低学年の方がかかりやすいと言われます。初期症状が出にくいためお子さんが滲出性中耳炎であることに気づきにくく、難聴など聞こえが悪いことで受診される方が多い疾患です。主に鼻治療やチューブ治療などで改善を試みます。
鼻
小児副鼻腔炎
頬と目の間には副鼻腔という空洞があり、鼻腔とつながっています。子どもの場合は鼻腔と副鼻腔が繋がる4~6歳頃以降は、副鼻腔炎(蓄膿症)になる可能性があります。主な症状は鼻水、鼻づまり、頭痛、嗅覚異常などであり、風邪の後に併発することが多いとされています。
のど
扁桃肥大
のどの奥にある扁桃腺(口蓋扁桃)は、肥大状態によって大きく3段階に分けられます。第二度以上の肥大の場合は、いびきの原因になったり、呼吸障害を伴ったりすることがあるため、必要に応じて手術などで除去されます。
アデノイド増殖症
のどの奥にあるアデノイド部分は8歳頃までに肥大して徐々に小さくなりますが、極端に大きくなると呼吸障害や慢性中耳炎の原因になります。中耳炎を繰り返す場合や、滲出性中耳炎になりやすい場合は、一度医療機関で診てもらうことをおすすめします。
扁桃炎
のどの奥には左右に扁桃があり、ウイルスや細菌が感染すると腫れたり痛みが出たりしてしまいます。発熱や嚥下時の痛みなどの症状もあるため、お子さんが飲み込みやすいものを与えるようにしましょう。扁桃炎の治療としては、抗菌薬の処方が主となります。年間3回以上、扁桃炎の症状をきたす場合は手術を推奨する場合もあります。